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インテリアコーディネーターが教える、部屋がまとまるインテリアの色とは?

インテリアコーディネーターが教える、部屋がまとまるインテリアの色とは?

はじめに

person in white shirt with brown wooden frame
こんにちは!
インテリアコーディネーター、インテリアデザイナーの虎岩です。



今回は、インテリア空間における「色彩」についてお伝えしようと思います。


実は、わたくし「色彩検定1級」を取得しています。



色彩検定というのは、色彩に関する幅広い知識や技能を問う検定試験です。
1990年から実施され1995年より文部科学省認定、2006年から同省後援の「技能検定」になりました。


2021年現在では、1級〜3級に加え、UC級というものも誕生しています。
色の表色系や色の関係、光についても学びます。


そして1級試験で特に大変だったのが、色の名前(色名)と、日本語表記の系統色名をマンセル値という「値」に置き換えて覚えることでした。


例えば色名「藤色・ふじいろ」ですが、日本語表記の系統色名を「明るい青紫」と言われています。
そのマンセル値の値が「10PB6.5/6.5」になります。
10PBが色の番号(色相)で、6.5/6.5が明度/彩度です。



これがサラッと出てくると良いのですが...
そして1級2次試験では、この色番号のカラーカードを探し、解答用紙へ貼っていきます。
なんだか試験を思い出し、つい長くなってしまいました。




さてさて本題へ戻ります。

色の心理効果

modern bathroom with shower area behind glass wall
インテリアでは特に「色彩計画=カラーコーディネート」が空間の印象を左右します。


さらに、空間に単色のみ使用されるということは無く、空間に色が混在します。
そして、その色同士の関係がとても大切です。



とくに、隣に並べると影響し合う色があります。


例えば...ある色が他の色に囲まれ、囲まれた色が別の色に見えてくる。
または落ち着かずチカチカする、同化して見えにくくなるなど。
インテリアでは壁紙にアクセントクロスを貼り、その面に時計を飾るなどがあたります。



また年代によって見えにくい色、見分けがつかない色もあります。
その際は、床材に注意します。
特に段差がある箇所の床材の色や、段差が何もないのに床材の色を変えてしまうと、躓きや転倒の原因にもなります。



色には暖かく感じる色として、赤・オレンジ・黄色。
冷たく感じる色に、青・青緑・青紫。
どちらでも無い色(中性色)として、緑・黄緑・紫・赤紫があります。



因みに、ピンクは赤紫を薄くした色(彩度を抑えた色)です。
色の勉強をしている時、テキストを開くたびに「ピンクは暖色じゃないのか...」
と、常々思っていました。



色は見る人に様々な感情を引き起こします。
人によって差はありますが、色彩効果として上記のように色の感じ方が分けられています。



この「暖色・寒色・中性色」はとても重要です。
暖かく過ごしたいリビングでは、暖色を中心にすると温かみは出ますが、夏は暑苦しくなります。
ですが、冬はほっこりして良いですね。
小物に取り入れたい色です。



また、お風呂場など薄着になる場所を寒色でまとめると、冬は寒く感じます。
色の心理効果が特に感じられる箇所ですので、カラーコーディネートを存分に発揮できます。

色彩の配色テクニック・コツ

インテリアの配色では、特に下記が留意する点です。


・面積関係
・位置関係
・材質や光


色は同じ色であっても、小さい面積と大きい面積では見え方が違ってきます。
小さい面積より大きい面積の方が明るく鮮やかに見えます。


また、材質がザラザラしたものやマットなものは光の反射が低いので、同じ色を使っていても少し暗く見えてきます。


配色では調和しにくい色が隣同士になることもあります。
そんな時は「白・黒・グレー」の無彩色と呼ばれる色を取り入れると馴染みます。



色彩手法でいう、不調和をなくす「セパレーション(分離効果)」です。


何だかプロっぽい言葉を綴ってみました。
単にモノトーンを取り入れるという事です。




お家の中で飾っているフォトフレームや、クッションなど色の雰囲気に違和感がありましたら、モノトーンのものを追加してみると馴染むかもしれません。

またアレンジとして、フォトフレームはカラフルな色を幾つかチョイスし、中に飾るフォトを全てモノトーンにしてもお洒落なディスプレイになるかもしれませんね。

家具の色は何色がベスト?

house hallway interior with open kitchen
部屋を借りるなど、すでに「床・壁・建具」の色が決まっているケースが多いと思います。


その場合の家具の色について。


収納家具は壁面に沿って設置していきます。
特に大きく背の高い収納の場合は「壁の色」に合わせるとスッキリと部屋が広く見えます。
また、床の色に合わせて繋がりを持たせると安定した空間になります。



ですが、以上は一般的な色の色彩効果を踏まえた場合です。



私がご提案するカラーコーディネートになりますと、もちろん以上を踏まえた上ですが...
広い空間であれば、収納家具の色をアクセントカラーのようにしてみたり、全体に色を取り入れて家具だけ白や黒などモノトーンにしてみたり。
少し色で遊んでも良いかと思います。


ただ私の経験の中で「建具」と「家具」の色は合わせた方が良いケースが多いです。
お部屋の内覧でガランとしていると床色の印象が強いですが、実際に住む際は家具やラグが入りますので床色はそこまで心配しなくても大丈夫です。


ですが「建具」の色は気にしていただきたいです。
建具は間取りによって多く存在していたり、頻繁に見える場所にあることが多いです。


また立ち上がりの色を揃えると統一感が出てきます。
たまに苦戦するのが、リビングに存在する建具の色がたくさんある場合です。



例えば、
リビングから洗面へ繋がる建具は清潔感がある「白」
玄関からリビングへ繋がる建具はおしゃれで重厚感重視で「ダークブラウン」
リビングから和室へ繋がる建具は和風にしたいので「木目を活かしたライトナチュラル」




そうなってくると大変です。



さて、家具の色は何色にしましょう。




まず間取りを見てからになりますが、私がご提案するのならば...






<落ち着いた空間にしたい場合>

ダークブラウンの建具を活かし、家具はダークブラウンで揃える。
カーテンは壁や他の建具と同じように白にしモノトーンの分量を増やし、空間を馴染ませます。
そしてラグや小物に「ライトブラウン〜イエロー」と「濃いディープなネイビーやバイオレット」をアクセントに入れます。
そうすることで落ち着きながらもスッキリしつつ、まとまった空間ができてきます。






<楽しい空間にしたい場合>

白の建具を活かし、家具は白で統一。
カーテンはカラフルな明るいイエローでタカーテンを束ねるタッセルだけ白にしても可愛いです。
ソファをダークブラウンにして、ラグはイエロー。
クッションに白とオレンジを取り入れて、オランジェットのような可愛い、ほろ苦いスイーツみたいなインテリア空間にしましょう。





インテリアのゴールイメージによってカラーコーディネートは変わります。


こんな風にして、インテリア空間のご提案を行なっていきます。
(私の場合ですが...)

さいごに

black framed whiteboard on green wall
いかがでしたか?
少しだけでも、インテリアのカラーコーディネートに興味を持っていただけたら嬉しく思います。



色の心理効果や視覚効果などありますが、インテリアにおいて正解はありません。
そこに住む人、来る人、滞在する人にとって、



「心地いいな。」
「楽しいな。」
「落ち着くな。」



気に入った空間になっているのならば、そのインテリア空間は大成功です。
少しでも参考になりましたら幸いです。



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お気軽にお問い合わせくださいね!



最後まで読んでいただきありがとうございました。
また、遊びにきてください。


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